社長メッセージ
社長メッセージ
平成20年12月5日 創業50周年記念感謝の集い
多くの方々のおかげをもちまして昭和33年に創業以来、本年を持ちまして創業50周年を無事迎えることが出来ました。
本日ここにご参集頂きました皆様は、特に私ども会社にとりまして、その時々にそれぞれのお立場で応援を頂いたり助けて頂いた方ばかりです。本来ならばおひとりおひとりに直接御礼を申し上げるのが筋でありますが、高い席から感謝の気持ちを述べる無礼をお許しください。
本日、この会を開催させて頂きました主旨は、皆様への感謝と社員への感謝であります。創業者の思いを社員全員に申し伝え、確認し、社員と共にこれからの厳しい時代に臨み、勝ち抜くためです。
創業者はスコップ一丁からの出発。むしろマイナスからの出発だったと思います。口では表現できない苦しい思いや悔しい思いもあったでしょう。
しかし時代の流れと共にいつの間にか私たちは、そんな創業者の生みの苦労も忘れ、初めから何でも出来たように錯覚します。そして、その気の緩みが会社を滅ぼします。繰り返し、長い歴史がそれを証明しています。
先ほどのビデオに出馬していた女将さんからも「暖簾の上に胡坐をかいていた」と象徴的な言葉を耳にしました。
私は会社経営を野球チーム作りと同じだと考えています。
ご承知のとおり企業の一番の財産は人であり、個々の力の結集こそ会社発展の大きな力となります。そのためにも家族の協力は不可欠であります。私は社員の子供が「私のお父さんやお母さんは植田建設に勤めている。」と胸を張って誇れる会社にすることを目指しています。
栄枯盛衰は世の常でありますが、チャンスは出来るだけ多く長く、ピンチは出来るだけ少ないほうが良い。そしてチャンスは自らが掴みにいくものだと考えています。そうするために創業者夫婦の生き様から多くを学びました。
両親は他人の世話を大変よくやった方でした。他人が幸せになるのを見て自分たちが幸せを感じる。商売人としては随分不器用なところが多かったのですがいつも誠意をもって他人に接していました。また、道端のお地蔵様にも手を合わせる慈悲の心や感謝の気持ちをいつも持っていました。
現在、私は自分の生まれ育った地域のために少しでも役に立ちたいと思い、区長として努力しています。古い歴史を残しながら時代に対応する。なかなか地域事情も複雑でうまくいきません。しかし、どうすれば村民が幸せに暮らせるのかということを常に最優先に考えています。
さらに、近隣の中学生を集め少年野球のチーム、生駒ベースボールクラブを運営しています。スタッフや支援者の協力で「チームの子供たちは全部自分の子供だ」と思って育てています。創部5年目、この夏には3人の卒団生が甲子園の土を踏みました。
大阪桐蔭高校で全国制覇のメンバーになった選手も出てきました。他にも多くの選手が甲子園を目指し頑張っています。子供達と一緒に夢を追いかけ、子供達の健全な成長が私を奮い立たせ、大きな力を与えてくれます。
「他人のために一生懸命何かを出来る人間になれ、それがすべて自分に還元される。情けは他人のためではない」と先代の言葉が思い出されます。
私たち兄弟三人、家族共々、おかげで幸せに暮らしています。子供達も自分の目標に向かって頑張っています。
先代夫婦が今、生きていてくれればどんなに喜んでもらえるかと思うと胸の詰まる思いがいたします。