社長メッセージ

社長メッセージ

平成19年6月

「物の豊かさ」から「満足度」重視の時代へ。

戦後の教育は、規格大量生産に役立つ人材を育て協調性を植え付けた。個性は「不良」とされ、独創性は「我流」とさげすまされた。そのような教育から「主観的な満足」こそ幸せであると感じる時代へと移り変わった。

時代劇で悪代官とそれに媚びる商人との癒着。江戸時代から変わらない長い歴史を持った官製談合のしくみ。加えて現在は官僚の天下りがそれを助長する。

「何が悪いねん。みんなが当たり前にやってるやないか。赤信号もみんなで渡れば怖くない」会社を守るための「必要悪」であると、自分自身を言い聞かせて・・・・・。

真剣にそんなことを考えた時もあった。

スコップで土と格闘する建設会社を目指す。「泥だらけの作業服こそが植田建設の原点だ」地に足を着けよう。そう思えたのは、創業者の仕事に対する真っ直ぐな姿勢と考え方です。先代はうわべだけを飾ることをひどく嫌った人でした。不器用で泥臭くかっこ悪い。初志貫徹。「本物」の建設会社を目指していきたい。

私の会社を取り巻く環境は相変わらずひどいものである。市街化調整区域、国定公園とは名ばかりで目の届かない山中では不法投棄がますます加速されている。行政の厳しい規制がかえって人の進入を拒み、ますます不法投棄に拍車をかける。

資源循環型社会の実現が叫ばれる中、まだまだ人間は自らの身の回りに悪しき変化が歴然と到来しない限り、実は地球全体を蝕みつつあるものについて認めようとしない。
しかし今後は、健康被害などがさらにあらわに現実のものとなるであろう。

すでに地球環境は末期状態に突入している。物質的な豊かさや利便性と引き換えに犠牲にしてきた多くのものを取り返すことは出来ない。しかし環境問題は被害者と加害者が同じ人間である限り、延命の可能性は残される。

来年には創立50周年を迎える。創業以来、半世紀にわたって数多くの失敗から学び多少の成功を収めてきた。あらためて感じることは、企業経営はより良い人材を結集することに尽きる。会社と自分の未来のために共通の志を持つ。金太郎飴のようにどこで切っても同じ顔が出てくる。ピンチを招くのも人ならば、チャンスをつかむのも人である。

いくつかの節目を迎えるたびにその事を確認し、竹の如く節を太くしながら成長をしてきた。これからも先人の思いを踏襲しながら次の節目に向ってさらなる飛躍を遂げたい。

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